卒業生の皆さんに、作品のこと、学校のこと、校舎のある北千住のこと、いろいろ聞いてみました!

石橋鼓太郎 -プロジェクト2-

共創的音楽実践における「参加」の様態に関する研究:「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」の分析から

石橋鼓太郎

本研究は、多様な人々が共に音楽を創造する「共創的音楽実践」を参加という視点から論じたものである。「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」を事例とし、参加者の間で偶発的に生じては消える関係性という地平から、企画の枠組み、コミュニティの構成、音楽的相互行為を分析する。参加者は、音の中を気まま漂流するように行為しつつ、他者の行為と偶発的に重なる質感を楽しんでおり、それによって他者の参加が誘発されていることを示す。

-音環に入ったきっかけ

もともとクラシック音楽を聴くのが好きだったのですが、高校に入って楽器を演奏するようになり、「音楽する」ってどういうことなんだろう、という関心を持つようになりました。いろいろと進学先を探した結果、この問いについて多角的に考えることができそうな音楽環境創造科に入学したいと思うようになりました。その関心が続き、大学院にも進学しました。

-在学中に主に勉強したことは何?

専攻はアートマネジメントで、市民参加型のアートプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」の一環の「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」の企画・運営・演奏に携わりながら、どうすれば多様な人々がともに「参加」できる音楽の場をつくることができるのか、ということについて考えてきました。研究では、多様な人々が集う音楽実践の場における緩やかで曖昧な相互行為やコミュニケーションのあり方に関心があって、その質感を言語化するために試行錯誤を重ねています。

-作品 or 論文の概要をわかりやすく説明してください

論文では、多様な人々が集い共に音楽を創造する「共創的音楽実践」を対象としています。まず、その分析にあたって、参加者の間で偶発的に生じては消えていく「関係性」という地平から、その行為が多層的なコンテクストとの関係において他者の行為と結ばったりほどけたりする様態に着目する必要があることを示します。次に、事例として「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」を取り上げ、企画の枠組み、コミュニティへの参加方法、音楽的相互行為への参加方法をそれぞれ分析します。基本的には各々が自ら好きなように行為しつつ、それが他者の行為と偶発的に結ばったりほどけたりする質感を楽しみ、その結果として他者の参加が誘発されていることを示します。

-作品or論文でやりたかったこと、伝えたいことは何?

一番伝えたいことは、「音楽することのバラバラさ」です。音楽や参加型アートに参加することの意義について語る上では、コミュニティへの帰属意識や一体感が論点になることが多いように感じられるのですが、実際に参加している人々のふるまいをつぶさに見ていくと、それらはバラバラで、だからこそ面白いことが偶発的に立ち上がってくるのだ、と思っています。

-千住キャンパス周辺の好きな飲食店について語ってください

学校前の「鶴亀飯店」は、深夜までやっているので、イベントの準備などで帰るのが遅くなった時などによく寄ります。あとはラーメンが好きなので、「翔竜」や「音」などを中心にラーメン屋を巡ったりもします。