卒業生の皆さんに、作品のこと、学校のこと、校舎のある北千住のこと、いろいろ聞いてみました!

足立美緒 -プロジェクト1-

夜の海の彼方に

足立美緒

テキスト・邦楽器・洋楽器による5.1chサラウンド再生の音楽詩。
まだ見ぬ世界と出会うために、果てしない旅路に漕ぎ出でる物語。

-音環に入ったきっかけ

作曲を勉強したかったからです。でも音楽一本で行きて来たというのとは全く逆で、拙いながらダンスをやっていたりとか、小泉文夫さんの本が好きで研究をしてみたいと思ったりとか色々な分野に興味があったので、何か多様な視点から音楽に関われるようになりたいなと思っていました。

-在学中に主に勉強したことは何?

邦楽器・雅楽器を使った作品と、映像など他のメディアへのサウンドデザインです。前者は元々リスナーとして好きだったのですが、学部1年生の時に箏の先生が開講されていた楽器法の特別授業に参加させていただいたことが大きいです。毎年年次作品となる作品には邦楽器・雅楽器の作品を制作しました。後者はアニメーション専攻や美術学部の方とのコラボレーションや音環の授業の制作を通して、音楽をその作品に作ることの意味を考えるという視点を学んだと思います。特に映像に音楽を制作するのはとても楽しかったです。

-作品 or 論文の概要をわかりやすく説明してください

作品はテキスト・邦楽器・洋楽器による5.1chサラウンド再生のための音響作品です。詩をオリジナルで制作して朗読・音楽・効果音で構成したもので、物語のようなものがありますが抽象的なもので、音楽詩のようなものだと思っています。論文は戦前の日本に起こった「日本的作曲」と呼ばれる動きについて調べたものです。西洋音楽に学ぶことが中心であった時代に、自身の「日本的」な感性を自覚してそれを作曲に反映していった作曲家たちがいたのですが、彼らの作品や思考を分析しました。

-作品or論文でやりたかったこと、伝えたいことは何?

作品では、東日本大震災の年に学部に入学したのですが、進むべき先が見えない中、あてもない未来のようなものを信じて淡々と果てしない旅路を突き進むということが、もしかしたら希望となり得るのかなと感じていたり、また邦楽器等を使うと無意識に「日本」というものを意識してしまうのですが、実は「日本」てすごく曖昧なものだったりとか、答えのないものを受け入れながら今は見えない可能性を求めることの尊さを、言葉と音楽で表現したいと思いました。論文では戦前・戦中という国単位での「日本」というアイデンティティが求められた時代を、作曲家たちはどう生きたのかを知りたく、また多くの人に考えてもらいたいと思っています。

-千住キャンパス周辺の好きな飲食店について語ってください

正直あまりたくさんお店を知らなくて、もう少し色々なところに行っておけばよかったと思いますが、大学近くの音環生御用達(?)の鶴亀飯店でしょうか。同期で食べに行ったり、制作の打ち合わせとか録音後とか打ち上げとかの時に行っていたり、個人的に思い出は多い場所です。あとご飯の量が多すぎず少なすぎず、食べやすいところも好きです。